工芸品 / 江戸
兜は鵜の羽毛を植え込んだ長烏帽子形兜、胴は伊予札を紺糸で威した桶側胴で、前立挙三段、後立挙四段、衝胴五段、草摺は七間五段下りである。さらに、錆色面頬に四枚下りの垂を付けた頬当、手甲に家紋の蛇目紋と唐草文を銀で象嵌した篠籠手、板佩盾、筒脛当などを備えている。陣羽織も鵜の羽毛を植え込んだ珍しいもので、兜と同時期の製作と思われる。大洲藩2代藩主加藤泰興の所用品で、付属文書には寛永14年(1637)に島原の乱が起こった際、出陣の用意に拵えたものであることが記されている。
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赤糸威胸白二枚胴童具足
加藤泰恒所用
黒漆塗胸熏韋綴桶側二枚胴具足
大洲藩加藤家伝来
五枚胴具足(韋糸威二枚胴具足、伊予札桶側菱綴胴胸取具足)