宇和島藩の測量家小川五兵衛が、安永4(1775)年に完成させた川原淵組の村絵図のうちの一枚。大宿川中流域の谷間に位置する清水村(愛媛県鬼北町)を描いている。絵図は山が緑色、田が黄色、畑が桃色、川・用水路・溜池が水色で色分けされており、土地利用の在り方がわかる。宇和島藩の「大成郡録」によると、田が36町5反余り、畑が26町6反余り。大宿川流域の平地部に田が開かれ、水掛かりが悪い谷間に畑がつくられている様子をみてとれる。北側の山の縁に描かれた庄屋所は長屋門を備えた曲り屋で、藩への年貢米を入れた納蔵が近くに置かれている。村に点在した大小の寺社の記載も豊富である。