和田家文書 わだけもんじょ

歴史資料/書跡・典籍/古文書 文書・書籍

  • 神奈川県
  • 戦国時代
  • ①北条氏康朱印状 丁卯(永禄10年)6月24日付
    紙本墨書 巻子装
    北条氏康が、相模の中嶋の小代官・百姓中に、中嶋郷の懸銭
    納入を命じた文書(「武栄」印判状)。氏政が当主でありながらも、氏康が依然として北条家の権力を保持していたことが分かる。
    検地で算定した中嶋郷の貫高に基づく納税額と、納入の期限や方法などを規定する内容で、納入に際し精銭を停止し、換算率を示して米・麦・黄金による現物納とすることから、撰銭や銭貨流通量の不足といった課題が深刻化していた状況を知ることができる。
    北条氏と郷村との関わりを知る上で重要であり、市域に伝存した点でも史料的価値が高い。
    ②北条家定書 丁亥(天正15年)7月晦日付 
    紙本墨書 巻子装
    北条氏が、相模の中嶋の小代官・百姓中に、危急の際差し出すべき兵員およびその装備に関する規定を通達した文書(虎の印判状)。豊臣秀吉との合戦に備え、兵力の確保を意図したものとみられ、同様の文書が相模・武蔵の各郷村に宛てて広範に発給されており、秀吉との戦闘が総力戦の様相を呈しつつあったことを示している。
    北条氏と郷村との関わりを知る上で重要であり、市域に伝存した点でも史料的価値が高い。


  • ①北条氏康朱印状 
      縦27.3cm×横36.8cm 
    ②北条家定書
      縦 30.8㎝×横39.5cm
  • 2通
  • 神奈川県小田原市城内7-8
  • 小田原市指定
    指定年月日:20190222
  • 有形文化財(美術工芸品)

中島村の旧家利右衛門家の子孫である和田家に伝来し、同家より本市に寄贈された文書。利右衛門家は『新編相模国風土記稿』には既に本文書など2通を蔵すのみで、「祖先の事詳ならず」とあるが、中世戦国期には同所の名主あるいは小代官を務めた有力者であったと考えられる。
なお、永禄2年までに成立の「所領役帳」では、西郡中嶋30貫文を御馬廻衆宮川左近将監が知行している。

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