種子島の盆踊 たねがしまのぼんおどり

民俗 無形民俗文化財

  • 鹿児島県
  • 鹿児島県西之表市(にしのおもてし),熊毛郡(くまげぐん)南種子町(みなみたねちょう)
  • 選定年月日:20180308
    保護団体名:横山盆踊保存会,西之地区自治公民館
    毎年7月第2日曜日,毎年8月16日
  • 記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財

種子島の盆踊は,踊りの場へ練りこむ「出端(では)」,「踊り」,退場の「引端(ひきは)」の三部構成をとり,踊り手が作る輪の中央で,楽(がく)拍子(びょうし)が楽器を打ち鳴らしつつ踊るなど,特色ある盆踊である。
種子島の盆踊は,西之表市の横山と南種子町の西之に伝承され,かつては種子島全域で盆踊が踊られていたが,現在では,西之表市横山の「横山の盆踊」と南種子町西之の「西之本国寺盆踊」が踊られるのみとなっている。西之本国寺盆踊は男性による踊りで,踊り手と太鼓や鉦を奏する囃し手からなる。囃し手は楽拍子と呼ばれている。この盆踊は,場へ練りこむ「出端」,「踊り」,退場の「引端」の三部構成をとり,「出端」と「引端」では,楽拍子の演奏と踊り手の一人が務める笛に合わせ,踊りの一行が列をなし入退場する。「踊り」では,踊り手は一重の輪を作り,楽拍子はその輪の中央に陣取り,踊り手が歌を歌いながら,手踊りや扇を手にした踊りを展開するのに対し,楽拍子は太鼓や鉦を打ち鳴らしつつ跳ねるような所作などで踊る。伝承演目は「たけなが」「きのぎの」「つんたん拍子」の3演目である。踊り手は,浴衣に草履,顔にはカンモクやカムキという被り物を着け,楽拍子はツンボリ笠と呼ぶ花笠や麦わら帽子などを被る。横山の盆踊もその内容はおおむね西之本国寺盆踊と共通しているが,色紙のシテ状の飾りを付けた5メートルほどの竹竿を持つチョウという役が踊りの一行に加わるなど異なる点もある。チョウが持つ竹竿は七夕竿と地元ではいわれている。また,横山では地元の悲恋物語を題材にした口説でも踊る。

種子島の盆踊

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