富山県高岡市を代表する祭礼「高岡御車山(みくるまやま)祭」は、国指定重要有形・無形民俗文化財、かつユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」33件の内である。
本資料はその祭礼の様子を描いたもので、現在のところ、その実態を示す最古の絵画史料とみられる。
鴨島町(かもじままち)の大旗(だいばた)を先頭に、現在の二上射水神社(二上山麓。当時はまだ坂下町ではない)の源太夫(げんだい)獅子が続き、博労町(ばくろうまち)・鴨島町・白銀町(しろがねちょう)・利屋町(とぎやまち)・横町(元町)(よこまち・もとまち)・梶原(渕)町(かじわらふちまち)・宮脇町(みやわきちょう)・平米町(ひらまいちょう)の母衣(ほろ)武者が神輿と7基の御車山(曳山)を先導している。現在はこの前半部分の行列が行われなくなっている。
御車山の順も決まっており、前から通町(とおりまち)、御馬出町(おんまだしまち)、守山町(もりやままち)、木舟町(きふねまち)、小馬出町(こんまだしまち)、一番街通(いちばんまちどおり/一番・三番・源平町の3町共有)、二番町(にばんまち/この曳山のみが二輪車)である。