中里遺跡は1952年に発見され、1990年代の発掘調査により、弥生時代中期中葉の集落(居住域と墓域、生産域か)跡の存在が確認された。発掘調査の結果、本遺跡は東日本における同時期の集落遺跡では最大級の規模となり、特別な性格を持った大型の棟持柱建物のほか、竪穴住居に匹敵する数の掘立柱建物、東日本ではあまり例のない井戸の存在などは注目される。また、近畿地方をはじめとする他地域(遠隔地)の土器などが出土したことは、大型建物や井戸の存在、方形周溝墓の形状などに認められる西日本的な様相と相俟って、同時期の東日本における中里遺跡の特殊性を際立たせており、出土品の一部は「発掘された日本列島2017」展にも出品されている。