絵画 日本画 / 明治
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菱田春草
(1874-1911年)
- ひしだしゅんそう
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明治35年 / 1902年
- 絹本着色 軸装
- 122.0×49.5cm
- 1幅
中国の水墨画を思わせる連山の奥からは太陽が昇り始め、朝もやに水辺の湿潤な大気が溶け込む様子が描かれてる。明治30年代半ばに、横山大観、下村観山らと共通の課題として取り組んだ、朦朧体といわれる没骨描法に取り組んだ時期の作と考えられる。
日本画に印象派の光と空間を取り入れようとして線を排除した試みは春草に始まるといわれ、本作のような情景には極めて効果的な描法となっている。