楠部彌弌(1897-1984)
彩埏花瓶 夏日
KUSUBE, Yaichi
Vase, "Summer day", saien (design in colored clays)
1976(昭和51)年 磁器
h30.5 D19.5
彩埏とは、顔料を混ぜ合わせた土(磁土)を塗り重ねることで、文様を表現する技法で、楠部彌弌が考案したものです。塗り重ねの際に、文様に応じたレリーフ表現を施して、奥行きや花弁の膨らみを表しています。しっとりとした白の器表に、やや濁りを帯びた藍・緑・灰・赤を配するという典型的な彩埏のスタイルを持った、晩年の代表作のひとつです。