オホーツク海に注ぐ常呂川の河口に近い微高地上に形成された、縄文時代晩期から続縄文時代に営まれた集団墓地に副葬された出土品、1,805点で構成される。河川改修(蛇行箇所の直線化工事)に先立つ発掘調査で、多数の墓坑が検出され、それらから大量かつ多彩な副葬品が出土した。
出土品は、土器、石器、装身具が主体を占める。土器は装飾性に富んだ奇抜な器形の個体もあり、石器は墓坑に副葬された多数の石鏃が注目され、これに黒曜石の球状や棒状の原石が加わる。装身具は、特に琥珀を素材とした玉の出土数がきわめて多く、その形状は素材の形状を生かした不定形のものから、扁平な円筒形でその中央の円孔をうがつ定型的な臼玉状のものなど多彩で変化に富む。
これらは北海道東部における、縄文時代から続縄文時代の文化内容を示すと共に、当時の葬送儀礼や副葬品の実態を示すうえで、貴重な資料である。