小田原の白山神社における祭礼で行われる祭礼囃子。「囃子」は元々祭りや民俗芸能に限らず、能、歌舞伎、長唄など、各種の幅広い芸能で拍子を取ったり、情緒を添えたりする目的で行われる伴奏のための音楽である。形態は、笛1人、大太鼓1人、締太鼓(しめだいこ)2人、鉦(しょう)1人の5人囃子が基本だが、締太鼓は、現在4人とするところが多い。
曲目は、葛西・神田囃子系では「屋台、昇殿、鎌倉―四丁目―屋台」、目黒囃子系では「破矢、宮鎌倉―国堅―師調目―破矢」といった急と緩、動と静を取り混ぜた組曲形式を基本曲としている。長老組、中老組、少年組の三組をもって保存されている。