奈良
北家の藤原房前(ふささき:~737)の娘で、光明皇后の姪にあたる藤原夫人(~760)が、天平十二年(740)に、亡父贈左大臣房前の追善と現存の生母の平安を祈願して書写せしめた一切経のうちの一巻。元興寺に伝来し、「元興寺印」の朱の円印が捺されているところから、俗に『元興寺経』とも呼ばれている。
黒氏梵志経
是法非法経
仏説長者子制経(光明皇后御願経・五月一日経)