若宮八幡神像
わかみやはちまんしんぞう
絵画 / 鎌倉 南北朝
- 三重県
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鎌倉時代~南北朝時代
- 冠を頂き右袖に笏を持ち、金泥で桐竹鳳凰文を描いた麹塵袍、窠に霰浮文の表袴、襪を着用した若い貴公子で、三曲の障屛を背に牀座上に坐す。
神秘性を漂わせた像主の面貌は眉尻が下がり、切れ長の目で、上瞼はやや濃い墨線を引き、目頭と目尻には薄墨を仄かに差す。瞳孔は黒、虹彩部分を茶とし墨線でくくる。鼻筋は淡墨線を細く引き、これよりやや濃い墨で小鼻をあらわしている。口髭や顎鬚をたくわえ、唇は朱で塗り上唇に墨線を引く。軟錦縁を巡らせた三曲の障屛は、桐竹を緑青で、その上方を飛ぶ鳳凰を金泥と朱で描き、牀座は前中央部と隅に金具を配し、茶地に墨および朱で木目を描いている。茵は緑青の縁取り(上部に唐草模様が描かれていたとみられるが、剥落している)に入り角にした鏡部は赤地に斜縞に唐花唐草文を白緑や白の色料で表している。
- 掛軸装 1幅 縦67・5㎝ 横34・9㎝ 絹本著色
- 1幅
- 三重県伊賀市別府718番地の3
- 伊賀市指定
指定年月日:20230320
- 伊賀市長
- 有形文化財(美術工芸品)
穐月明氏購入品