鎌倉
真諦の翻訳とされる『大乗起信論』を唐の法蔵(六四四~七一二)が注釈したもの。奥書によれば、永仁四年(一二九六)、東大寺の公暁が、尊勝院において久米多寺本に記されていた読みを本書へ移したことが知られる。松本文三郎は著書『仏典乃研究』(一九一四)の中で、『大乗起信論』と注釈書について論じており、『大乗起信論』の思渓版、根来版、平安時代写本を所蔵していた。それらは没後、京都大学人文科学研究所へ納められている。
写経断簡「釈摩訶衍論(巻第六)」
版経断簡・零葉「高野版 / 釈摩訶衍論(巻第五)」
写経断簡「阿毘達磨俱舎論(巻第二十九) / 伝 伝教大師」
最澄