鑿形石製品 のみがたせきせいひん

考古資料

  • 古墳時代 5世紀
  • 滑石製
  • 全長15.4 柄長7.2 身長8.4 身幅0.9 柄幅1.3 柄径1.3 身厚0.7
  • 1点

細身の鉄鑿をうつした石製模造品で、写実的な造形である。鑿の身は刃も表現され、実用の鑿を横に置いて忠実に模造したことがうかがえる。柄の端部近くには1孔があり、懸垂可能となっている。工具形模造品のうち鑿形石製品は石製模造品の初期から登場するが、中期初頭には消滅する。ヤリガンナと共に存続期間の短い品目である。本品は刃の表現や形態的なバランスなど優れた作りの精良品である。考古学的に遺存することが少ない柄の形状や長さを知ることができ、工業技術史上もたいへん貴重なものと位置付けられる。

鑿形石製品 のみがたせきせいひん
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