木造飛天像 もうぞうひてんぞう

彫刻 木像 / 平安

  • 埼玉県
  • 平安
  • 一木造で漆箔。頭体幹部を通して広葉樹(ケヤキか)の一材から彫出し、内刳りも施さない。
    顔を正面右方やや上方へ向け、腰を左方に上げ、両膝をついて雲座上に膝立ちする。両腕を屈臂して、胸前で掌を左方へ向けて立て、右手は鳩尾辺で持物を握る形を示す。
  • 像高29.3cm
  • 1躯
  • 埼玉県秩父市中町25番12号
  • 埼玉県指定
    指定年月日:20230317
  • 札所十四番護持会
  • 有形文化財(美術工芸品)

臨済宗南禅寺派の今宮坊に伝来。
福島県河沼郡湯川村の勝常寺に所在する木造薬師如来坐像(国宝)光背の飛天像と酷似し、本来は同像と一具のものであった可能性が高い。
伝来については不詳であるが、『秩父三十四所観音霊験図通伝』(明和3 年(1766))に記述があるなど、少なくとも18世紀後半からは今宮坊にて巡礼者の信仰対象となっていたことが明らかである。

木造飛天像

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