絵画 日本画 / 江戸
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野呂介石
(1747-1828)
- のろかいせき
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江戸時代後期
- 絹本著色
- 縦125.0cm,横48.6cm
- 1幅
那智三瀑図は、熊野那智大社の御神体で、いわゆる那智滝として知られる一の滝と、さらに上流の二の滝・三の滝を一望に収める図である。このように3つの滝を表現することは、熊野垂迹神曼荼羅図にその先例がある。本図は、満山紅葉の那智山を背景に3筋の滝を描く。滝壺に近い部分は霞の中に消えて見えないが、滝の神々しさと雄大な自然を巧妙に暗示している。熊野を何度も訪れ、山野をめぐって得た豊富な経験をもとにして描いた介石ならではの作品である。