{金銅荘環頭大刀拵/大刀身} こんどうそうかんとうたちこしらえ/たちのみ

工芸品 / 古墳

  • 上古
  • 柄鞘共に木地に金銅板金を張る。柄頭は厚み約一分の両面に小刻を施した金銅板金の環にして、内側に相対して珠をくわえる双龍を透彫にし、柄頭の脚を木芯に差し込み目釘で留める。
    柄は二間に分かれ、責金を施す。一の筒金には表裏に早蕨状のX形文を、二の筒金には表裏に並列三重山形文を点線打ち込みに表し、目釘孔一箇。鞘は四間の筒金に分かれ、各脚に責金を施し、鞘口と鞘尻は素文、足間と責間には佩表に並列連珠文を打ち出し、裏は柄と同文の板金を張る。足金物は素鐶。襠底金欠失。鐔金銅素文。幅木金銅板金、筒形。
    中身は切刃造、丸棟、僅かに内反り、かます鋒。両区、鍛板目ほとんど柾がかり、地沸つき地斑交じり、総体に白けごころがある。茎生ぶ。先栗尻。棟切。鑢目槌目仕立、目釘孔茎先に小さく一。
  • 総長119.0 柄頭長7.4 同幅10.6 柄長19.4 同幅3.8~3.2
    鞘長103.2 同幅3.3~2.8 鐔径5.6(㎝)
    中身長68.3 元幅2.9 先幅2.3 鋒長2.0 茎長11.2強 (㎝)
  • 1口
  • 重文指定年月日:19560628
    国宝指定年月日:19580208
    登録年月日:
  • 小村神社
  • 国宝・重要文化財(美術品)

環頭大刀の中で本品のように外環が扁平な素環となり、双龍の表現が著しく文様化され、板金透彫となったものは、倒卵形の鐔と併せて、大陸の様式が次第に受容されたものと見え、恐らく古墳時代末頃の製作と考えられている。この大刀は社殿の奥に秘められたきた伝世品であることも貴重。中身は銹びて形体が崩れていたものを新たに研ぎ直してもので、比較的健全であり、地鉄の鍛えもよく、刃文も素朴である。

{金銅荘環頭大刀拵/大刀身}

ページトップへ