絵画 / 江戸
雪に埋もれた大自然の寂寥感を、繊細な筆触と幾度も重ねられた墨の諧調によって、しっとりと表現している。浦上玉堂(一七四五-一八二〇)の六十代末期の作と想定され、彼が奥羽遊歴中に接した雪景の実感がここに結実したとみられる。玉堂独自の画境を示す代表作であるとともに、日本南画史上忘れられない名作でもある。
紙本墨画籠煙惹滋図〈浦上玉堂筆/〉
浦上玉堂
絹本淡彩山中結廬図〈浦上玉堂筆/寛政四年の自賛がある〉
紙本墨画山水図〈浦上玉堂筆/〉