籠手 こて

工芸品 / 鎌倉

  • 鎌倉
  • 各坐盤および手甲、肘金物の下地に黒漆塗りの革を張り、鍍金の覆輪を施し、手甲は鍍銀の地板の上に波に枝菊高彫大金物を伏せ蝶の文金物を据え、一之坐盤にも八重菊枝高彫の大金物を、また肘当てにも枝菊透彫坐に蝶の居文を打ち、腕の坐盤の端に鍍金雲形、中に子持筋金を置き、間を黒漆塗りの鎖をもって繋ぐ。手首の緒紅韋の澤潟結、家地浅黄麻藤巴文白抜き、小縁ならびに懸緒は紅五星韋、所々後補がある。
  • 総長66.7 (㎝)
  • 1双
  • 重文指定年月日:19010327
    国宝指定年月日:19531114
    登録年月日:
  • 春日大社
  • 国宝・重要文化財(美術品)

元は興福寺勧修坊に、その後に春日御蔵唐院に伝来した籠手で、源義経所用と伝え義経籠手として著名である。その当否は暫く置き、中世の籠手の遺品は石上神宮神域、霊山城跡出土の断片を挙げうるのみである。このように完存し、しかも華麗を極めた遺品は他に例がなく、彫金史上貴重である。

籠手

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