高山寺石水院(五所堂) こうざんじせきすいいん(ごしょどう)

建造物 宗教建築 / 鎌倉

  • 京都府
  • 鎌倉前期 / 1185-1274
  • 桁行正面三間、背面四間、梁間三間、正面一間通り庇、一重、入母屋造、
    妻入、庇葺きおろし、向拝一間、こけら葺
  • 1棟
  • 京都府京都市右京区梅ヶ畑栂尾町
  • 重文指定年月日:18981228
    国宝指定年月日:19530331
  • 高山寺
  • 国宝

高山寺石水院(五所堂) 一棟

 高山寺は天台僧尊意の開く所で、のち明恵上人(一一七三~一二三二)がこれを再興したという。石水院は明恵の住房であるが、当初のものは安貞二年(一二二八)の洪水で失われ、その後この建物が石水院と呼ばれ、明恵の庵室と伝えられてきた。以前は金堂の東方にあったが、明治二十二年現在地に移された。
 この建物は元来東経蔵と呼ばれたもので、寛永十四年(一六三七)の古図でみると東方の現在座敷の所が顕経蔵、西寄りの細長い室が春日・住吉両明神の安置所、その北の方一間の小室は密経蔵とあり、このことは現在も柱に残る痕跡などから確かめられる。現建物は全般的に改造がはなはだしいが、明恵再興時の唯一の遺構である。

【引用文献】
『国宝辞典(四)』(便利堂 二〇一九年)

高山寺石水院(五所堂)

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