金剛峯寺不動堂 こんごうぶじふどうどう

建造物 宗教建築 / 鎌倉

  • 和歌山県
  • 鎌倉後期 / 1275-1332
  • 桁行三間、梁間四間、一重、入母屋造、右側面一間通り庇、
    左側面一間通り三間庇、すがる破風造、向拝一間、檜皮葺
  • 1棟
  • 和歌山県伊都郡高野町大字高野山
  • 重文指定年月日:18990405
    国宝指定年月日:19520329
  • 金剛峯寺
  • 国宝

 高野山金剛峯寺は平安時代初期に空海(七七四~八三五)が創立した。不動堂は藤原麗子の御願により建久八年(一一九七)に建立されたものが、鎌倉時代後期に建て替えられたものとみられる。当初一心院谷にあったが、明治四十一年解体修理の際現在の地に移された。
 堂は桁行三間、梁間四間の主屋を中心に、右側に桁行一間、梁間三間、また左側に桁行一間、梁間四間の各脇間が付属した平面をもち、さらに正面には一間の向拝がある。これに応じて、屋根も入母屋造の主屋屋根の両側に縋破風造の庇屋根を付した複雑な構成をなしている。四周には高欄のない縁をめぐらし、大面取の角柱上には出三斗組あるいは舟肘木を置き、面取の細い垂木をうけている。内部は天井を折上小組格天井とし中央に仏壇を設けている。総体に木割が細く細部に前時代の手法を伝えており、鎌倉時代におけるこの種の建築中の傑作である。

金剛峯寺不動堂

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