絵を描く自画像 えをかくじがぞう

絵画  油彩画 / 大正 / 日本 

萬 鐵五郎 (1927)
よろずてつごろう
1915(大正4)年
画布,油彩
78.7×53.0
1枚

萬鐵五郎は、近代の画家の中でも最も数多くの自画像を描いた作家に数えられる。しかも彼の画業における探求の節目節目に集中的に自画像を手がけている。最初は東京美術学校卒業の頃である。後期印象派風の《点描風の自画像》や、未来派に学んだと思われる《赤い目の自画像》、ドイツ表現主義の影響が指摘できる《雲のある自画像》など、西洋から紹介された新しいスタイルを仮の器として、揺れ動く自己の内面を流し込もうとするかのような、実験的な自画像群がある。 第二の節目は、郷里土沢での滞在期間である。とりわけ本図が制作されたと考えられる1915年には、油彩、素描ともに数多くの自画像を試みた。茶褐色を基調としたモノクロームの画面の中で、自分の顔を手がかりにキュビスムの造形方法を追求する苦闘のさまが見てとれる。鏡に映る自分の顔を凝視し描くという孤独な作業に徹し、ひたすらに自己という存在と向き合い模索する画家の姿。

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