玉若酢命神社は隠岐島後東部にある古社で、億岐家が社家として代々神職を勤めている。
本殿は、正面に茅葺の切妻屋根をみせる規模の大きな建築で、隠岐に特色的な形式をもつ。随神門は、通路をはさんで、左右に向かい合わせて二体の像を安置する隠岐によく見られる形式をとる。また本殿・随神門に関わる普請文書等の史料がよく残り、当時の造営の様子がわかる。
億岐家住宅は隠岐を代表する大型民家で、神棚をまつる「神前の間」や「ミソギベヤ」を持つなど、社家としての特徴を持つ。
玉若酢命神社は、神社と社家が一体となって良好な景観を残しており、価値が高い。