絵画 / 江戸
なだらかな丘陵と、鬱蒼たる樹林を、濃淡墨と淡い彩色と柔軟な筆とで画いている。絖【ぬめ】の材質をうまく活かし、雨の晴れ上がって行く微妙な推移を画きえてまことに〓であり、小品ながら密度の濃い珠玉の一作といえる。 落款に「謝寅」とあるから、蕪村(一七一六~一七八三)の六十三歳以降晩年の制作になるものである。
紙本墨画蘇鉄図〈与謝蕪村筆/四曲屏風〉
与謝蕪村
紙本著色峨嵋露頂図〈与謝蕪村筆/〉
紙本墨画淡彩富嶽列松図〈与謝蕪村筆/〉