古丹波秋草文四耳壺 こたんばあきくさもんしじこ

工芸品 / 室町

  • 京都府
  • 室町
  • 素地は長石や珪石の差yルウを含んだ灰白色炻器質胎で、器表はよく焼け締まって黄褐色を呈する大形の壺である。粘土紐造りにより、胴部を大きく三段に分け継ぎ足して成形し、胴下半は器表を篦で横なで調整して仕上げる。底は平そこでやや小さく、肩は穏やかな撫肩をなし、胴下部から裾にかけてゆるやかにすぼまる。口頸部は小さく直線的に外に開いて立ち上がり、端部は丸く仕上げる。肩の四方には日本の粘土紐による縦耳をつけるが基部を残して欠失する。その間にはそれぞれ秋草文を線刻し、その一つの上には「*」の窯印を刻む。口頸部から胴中程には淡緑色の自然釉がかかり、一部は濃緑色を呈して流下する。口縁の一分に小欠失がある。
  • 高43.1㎝ 口径14.1㎝ 胴径38.7㎝ 底径20.3㎝
  • 1口
  • 京都国立博物館 京都府京都市東山区茶屋町527
  • 重文指定年月日:19750612
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 国(文化庁)
  • 国宝・重要文化財(美術品)

素地よく焼き締まり、その上に黄緑色の自然釉がかかり、肩には一茎の秋草文を線刻であらわしている。大きな器形に小さな低い口頸、撫肩のおだやかな形姿に可憐な野性味を感じさせる壺である。中世丹波窯の代表的遺品である。

古丹波秋草文四耳壺 こたんばあきくさもんしじこ

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