黒漆海松円文螺鈿鞍
くろうるしみるまるもんらでんくら
工芸品 / 鎌倉
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鎌倉
- 手形のない海無鞍で、鰐口と膚付の縁を蒲鉾形に造出す。両輪の表面と内面の縁廻り、鰐口の内面および居木の表面と居木先に円海松文の螺鈿を敷き詰め、その表面に表側は黒漆塗、内側は朱漆塗とする。上塗剥落して、螺鈿が表れている。
- 前輪高27.3 馬挟30.5 後輪高29.0 居木乗馬長28.5 居木幅14.2 (㎝)
- 1背
- 重文指定年月日:19630701
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 手向山八幡宮
- 国宝・重要文化財(美術品)
吾妻鏡、建久六年三月十三日条に記載される止鞍一口である。円海松文螺鈿の表面に外側を黒漆で、内側を朱漆で塗りつぶしてあるのは移鞍の制に見られる。鞍の形制規矩、螺鈿の意匠技法は所伝の時代よりも古調である。