工芸品 / 鎌倉
- 東京都
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鎌倉
- 長方形、合口造りの箱で、口縁に錫置口をめぐらす。側面には八重菊毛彫円形座に蕊形鐶台、円鐶をつけた金銅紐金物(後補)を打つ。総体は梨子地に研出蒔絵で土坡に秋草を大きく表し、薄肉高蒔絵で鹿、岩を小さく表す。また、錫金貝の鈴虫、銀鋲の露を置く。蓋裏は梨子地に研出蒔絵で土坡に秋草と雉子、千鳥を表す。内張は紅地花文銀襴。
- 縦24.2 横30.9 高14.8 (㎝)
- 1合
- 東京都港区南青山6-5-1
- 重文指定年月日:19540320
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 公益財団法人根津美術館
- 国宝・重要文化財(美術品)
やや煩雑な図様、朱漆描(雉子の眼)や銀鋲を用いた多様な技法は、室町時代以降に多く見られる手法であるが、手箱の形態としては、鎌倉時代末期の作例に類する。器形がよく整い、清雅な趣に満ちた手箱である。