扇散蒔絵手箱 おうぎちらしまきえてばこ

工芸品 / 室町

  • 東京都
  • 室町
  • 長方形、合口造り、懸子付きの箱で、錫置口をめぐらし、身には扇形桜枝文透彫りの銀台鍍金の紐金物を打つ。総体梨子地に、表は秋草、藤、橘、岩に波、松に楓、忍草、夕顔、梅、菊、瓢、撫子、桐に竹を描いた扇を、研出蒔絵に高蒔絵を交えて表す。蓋裏、懸子の内外にも同手法で扇散らしの文様を施している。なお、身の内には萌黄地雲龍文金襴を貼る。
  • 縦24.0 横34.2 高13.3 (㎝)
  • 1合
  • 東京都目黒区駒場4-3-55
  • 重文指定年月日:19590627
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 公益財団法人前田育徳会
  • 国宝・重要文化財(美術品)

扇散らし文様は、鎌倉時代末以降流行したようで、重要文化財長生殿蒔絵手箱をはじめ少なからずあるが、本品はやや固さのある図様表現や、技巧的な手法から室町時代の作と考えられる。

扇散蒔絵手箱

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