名勝
方丈は慶長十六年に女院御所の旧殿を移築せるものであって、庭園はこの頃作られたものであらう。庭園は方丈と築地塀とによって長方形に整然と区劃せられ白砂を敷ける平庭であってその東南隅に近く主石を置きそれより数個の石を築地塀に沿って西に流し一箇の平石を前面白砂の中に飛ばしている。そしてモミヂ、松、椿、モチ、サツキの丸物などを庭石に配している。白砂、庭石、庭樹、築地塀などと、それらの背景をなす松林と山とがひとつに融合して造園美と建築美とがよく調和し優秀な方丈の庭園をなしている。
酬恩庵庭園
金地院庭園
霊雲院庭園