木造観音菩薩立像
もくぞうかんのんぼさつりゅうぞう
彫刻 / 平安
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平安
- 1躯
- 重文指定年月日:19770611
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 西提寺
- 国宝・重要文化財(美術品)
尾道に面する向島で近年発見された等身の一木彫像である。肩幅広く量感豊かな躰躯や飜波風の衣文に平安初期一木造の余風を伝えてはいるが、総体におだやかさが顕著となっており、製作は十世紀と考えられる。堂々たる風格があり、保存も比較的良く、数少ないこの地方の平安古像を代表する優品といえよう。
附の像はこれと一緒に伝世したものであるが、製作は十一世紀に下り、作柄も地方風が強い。当地方における造像傾向の変遷の一端をうかがわせる遺作として価値がある。