工芸技術 漆芸 / 昭和以降
彫漆は、厚く塗り重ねた漆の層を彫刻して文様を表す技法である。朱漆や黒漆を塗り重ねて彫るものを堆朱、堆黒という。中国の宋・元代に盛んになり、室町時代頃から我が国でも行われるようになった。 本作品は、あらかじめ白、紫、黒の漆を厚く塗り重ねておき、求める色の層まで彫り下げ、水面に浮かぶ布袋葵の花と葉を表している。 昭和53年度文化庁工芸技術記録映画「彫漆-音丸耕堂のわざ-」の対象作品である。
彫漆技術記録
音丸耕堂
彫漆箱 「朝露」
音丸淳