彫刻
古くから半島と関係の深かった対馬の一古社に伝世しているものだが、やや過大な頭部、抑揚の強い肉身のモデリングと強いうねりをもった衣褶表現、背面に大きく型持の穴を残す鋳造技法などに、いわゆる新羅仏の特色が明らかであり、彼地からの将来品と思われる。数多い類品中、その大きさにおいて群を抜いているばかりでなく、安定した像容の中に充溢した力強さが感じられ、まさに秀抜の一作と賞することができる。製作は統一新羅の最盛期八世紀を下るものではない。
銅造如来立像
銅造如来坐像