建造物 宗教建築 / 飛鳥
五重塔は安定した美しい外観をもつ最古の木造塔で、金堂にひきつづいて七世紀末に建立されたものと思われる。 二重基壇上に建ち、組物は金堂同様の雲斗雲肘木、軒も金堂同様の一軒角垂木で、独特の様式をもつ。心柱は地中に心礎を据えて掘立柱とし、初重の四天柱をつつみこんで塑像の須弥山を構え、天井板には蓮花文を画く。二重以上は柱盤の上に短い丸柱を立て、順次積上げ、五重は柱間を二間とする。 金堂などとともに飛鳥様式を色濃く伝えるものと考えられ、洗練された意匠になる名塔である。
法隆寺金堂
法隆寺中門
法隆寺廻廊 東廻廊