工芸品 / 鎌倉
- 大阪府
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鎌倉
- 火舎:蓋は三重盛り上げ、宝珠鈕はやや扁平で頸の短い支台に乗せ、上中二段には各々雲文くずれと三面宝珠を三箇所に透かす。甑は丈やや高く鍔を付す。身も同様に鍔を付し、底縁に三条の紐を廻らす。
花瓶:口縁、底縁ともに上下二細い玉縁を廻らし、頸と脚は二条の紐でくくる。肩と腰に段を付し、胴は丸く太鼓胴をなし、脚は強く張って高台につらなる。
六器:身は縁が丸く厚い通常の形で、側面は腰をさほどしぼらず、口縁近くわづかに反る。
飲食器:鋺は口縁が丸みを帯び、脚には二条の太い紐を廻らし、強く張って高台につらなる。
金剛盤:四葉座形で縦長の猪目を二箇所に透かす。縁は断面三角径で鎬高く、外周には大小四段の紐を廻らし、内縁には広縁を廻らす。
五鈷鈴:鈴身と把は別鋳。鈴身は白銅製、やや肩の張った形で肩上には子持紐を重ね、八葉蓮弁、蕊を鋳出し、側面には子持紐、二条の細紐を五段に廻らす。口縁はやや厚めで中に露形の金銅舌を垂れる。把は鋳銅製、鈴身より錫分が少なく、基部より八葉蓮把、三重鬼目四箇、八葉蓮はを鋳出し、中鈷は四角で節をつけ、外鈷に逆刺を付す。
五鈷杵:把の中央に三重鬼目四鈷を廻らし、左右に二条の紐でくくる蕊付八葉蓮把を接し、両端に節付の中鈷と逆刺付外鈷を付す。
三鈷杵:把の中央に三重鬼目四箇を廻らし、左右に二条の紐でくくる蕊付八葉蓮把をつらね、両端に四角の節付中鈷と逆刺付外鈷を付す。
独鈷杵:把の中央に三重鬼目四箇を廻らし、左右に二条の紐でくくる蕊付八葉蓮把をつらね、両端に四角の節付鈷を付す。片方鈷の中程に舎利嵌入の埋金(うめがね)がある。
灑水器:蓋は二重盛り上げの覆蓋造りで、中央には支台上に据えた宝珠鈕をのせる。鈕座の周りに大小二条の紐を廻らし、縁の上下には細い玉縁を付す。鋺は縁厚く丸みを帯び通常の携帯で側面には子持ちの太い紐を廻らす。底にはやや高めの高台を付す。台は六器台と同様の形式で高台はやや高い。
塗香器:寸法やや小さく、形状等は灑水器に同じ。
四橛:八角宝珠頭の四橛で、中央に円形鬼目四箇を配し、上下に八葉蓮把を鋳出す。根巻に伏蓮花を付け、上端宝珠の下にも蓮台をつける。足枘は共鋳とする。
- 火舎:総高12.7 炉径11.1 炉高4.3 甑(こしき)径11.2 甑高2.0 蓋径9.0 蓋高6.0
花瓶:中瓶高13.1 同胴径6.2 同底径7.7 /四瓶高11.4 同胴径5.6 同底径6.5
六器:鋺高4.1 同口径7.7 同底径3.9 同高台高0.9 /台皿(大)高2.2 同口径7.5 同底径5.0 同高台高1.4 /台皿(小)高2.1 同口径7.4 同底径4.2 同高台高
飲食器:高6.5 口径8.5 底径6.0
金剛盤:縦20.2 横28.7 高3.9 縁厚0.85
五鈷鈴:高19.0 鈴身高7.5 口径8.3 鈷張5.2
五鈷杵:長17.6 鬼目径2.5 鈷張4.8
三鈷杵:長17.7 鬼目径2.4 鈷張4.8
独鈷杵:長17.3 鬼目径2.1
灑水器:総高9.7 鋺高4.6 同口径8.5 底径4.1 蓋高4.1 同径9.0 台高2.1 同径8.2 同底径4.5
塗香器:総高8.9 鋺高3.9 同口径7.7 底径3.9 蓋高3.6 同径8.2 台高2.1 同径7.5 同底径5.1
附 四橛(けつ):長29.8 厚(鬼目部分)2.1 (以上全て㎝)
- 大阪市都島区綱島町10-32
- 重文指定年月日:19670615
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 公益財団法人藤田美術館
- 国宝・重要文化財(美術品)
密教修法の大壇に用いる四面器。作技が優れ、時代の特色を強く表す。四面器がまとまって伝えられた点も貴重である。