工芸品 / 鎌倉
- 奈良県
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鎌倉
- 鋳銅鍍金。五鈷の中鈷は菱形で、外は本に獅歯を付し、把の中央四面に鬼面をあらわし、上下に珠文帯で束ねた単弁八葉の蓮把を刻す。鈴身上面は把に続いて二重の蓮弁を付せ、周りに蕊を刻み形に三条の線をめぐらす。胴廻りは上下に珠文帯をめぐらして上中下の三部に分け、上部の珠文帯上には独鈷繁文帯を、下部の珠文帯下には三鈷繋文帯を設ける。身の中部には四方に蓮台円相内に胎蔵界四仏の種子をあらわし、その間は宝相華唐草文をもって埋め、最下部口縁周りには胎葉蓮弁を飾る。身の内側天井に鐶を付し、金銅八角形の舌を下げる。
- 高21.0 鈴身高8.8 口径8.8 口縁厚1.3 鈷高6.0 鈷張5.5 (㎝)
- 1口
- 奈良国立博物館 奈良県奈良市登大路町50
- 重文指定年月日:19630701
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 公益財団法人細見美術財団
- 国宝・重要文化財(美術品)
地に魚々子を打っていないが、厳島神社の国宝に意匠、技法共に酷似する優品である。鈴身の肩が撫肩で総体に引き締まった古雅な趣があり、鋳技もまた優れた作である。