川原狂言 こうばるきょうげん

民俗 無形民俗文化財

  • 選定年月日:19741204
    保護団体名:川原狂言保存会
  • 記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財

 北九州地方には浮立【ふりゆう】と呼ばれる芸能が広く分布しており、その芸態も、踊浮立、行列浮立、皮浮立、鉦浮立など多岐に分かれているが、この佐賀県藤津郡太良町大字多良字上川原に伝承されている浮立は、演劇的な浮立である。
 毎年九月十五日、十六日の秋の供日の際、太良嶽神社の境内で奉納されている。元来は農家の庭先にねぶくと称する厚手のむしろを敷いて演じてきたものである。
 「大江山鬼神退治」「船弁慶」「羅生門」「志志賀団七仇討」の能、歌舞伎の影響を受けた四曲の伝承をしている。
 一声浮立の囃子(笛、おうどう、つづみ、もらし)に合わせて右狂言を演じる点、特色ある浮立であり、浮立芸の多様性をうかがうに足る芸能として興味深い。

川原狂言

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