工芸品 陶磁 / 明治
春になると白く丸い花を咲かせる小手毬。小花が手毬のように集まるさまを、赤や黄、紫などの上絵具で色とりどりにあらわす。その図柄は小花のみならず、青海波文や七宝繋ぎ文、格子文や花菱繋ぎ文など、有田焼の地文によく見られる伝統的な幾何学文で埋めつくされている。小手毬模様の皿は江戸時代・元禄期の色鍋島にも見られるが、花を地文様であらわす本作のような図柄は特異である。ゆったりとたわむ枝ぶりや小さな葉の写実的な描写とデザイン化された「手毬」の対比が楽しい一枚である。
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染付大根文変形小皿
鍋島藩窯
色絵杏葉紋付兎花唐草文喫茶具
深川製磁
色絵茶碗 台共
肥前・岩谷川内藩窯