平林寺[へいりんじ]は、野火止[のびどめ]用水沿いの一角にある禅寺として有名であるが、東京近郊の緑地が急激に失われてゆく最近では、かず少ない武蔵野の雑木林として着目されてきた。この境内(約40ヘクタール)には、クリ・コナラ・クヌギ・アカマツなどから成る樹林が残存し、林床はクマザサにおおわれている。アカハラ・ルリビタキ・アオゲラ・カケスなど、鳥類約60種が越冬・繁殖・渡りの中継地等としてここに生息しているし、オオムラサキのような貴重な蝶もここに生息する。 平林寺は、野火止用水に沿ったいわゆる武蔵野の一角にある禅寺で、境内約40ヘクタールには、武蔵野の二次林であるクリ、コナラ、クヌギ、アカマツなどの林が残存し、林床はクマザサなどに覆われている。
また、アカハラ、アオゲラ、キビタキ、ルリビタキなど約60種に及ぶ鳥類の繁殖地あるいは渡来地として、毎年利用されているほか、こん虫類もオオムラサキをはじめ多くの種類がここに生息し、いわゆる多摩丘陵以東の武蔵野における二次林を主体とした自然の残存地域として、学術上貴重であり、昭和43年に指定された。
しかし、最近周辺の開発が進行して来ており、特に鳥類の生息上重要な地域である東南側のクヌギ・コナラ林及びモウソウ竹林約1ヘクタールを追加指定するものである。