彫刻 / 明
筆の穂先を上にして立てておく用具。木・玉・石などを用いるが、とくに竹材を用いたものは「雕竹筆筒」と呼ばれ、明時代の万暦期頃に全盛期を迎えた。本作は竹の一節を筆筒にしたもので、口縁部と基台に紫檀をとりつける。高浮き彫りや透かし彫りを駆使し、松樹が生い茂り大岩が林立する山奥で、五人の文人と三人の唐子が碁盤を囲み、巻子を広げるさまを立体的に彫りあらわす。10代佐賀藩主鍋島直正が弘化3年(1846)、佐賀城下郊外に設けた別邸の神野御茶屋で用いた御道具のひとつ。
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唐松布袋唐子堆朱香盆
巻絹机 大和錦張
唐銅取手龍鳳覆雲透鈕有香炉