能装束 紅浅葱地菊笹大内菱文様段替唐織 のうしょうぞく べにあさぎじきくささおおうちびしもんようだんがわりからおり

工芸品 / 安土・桃山

  • 桃山 / 1501-1600
  • 表は唐織地、裏は紅平絹(後補)の袷仕立てである。全体は、紅地と浅葱地を段違いに仕立てた段替りの意匠構成をとる。紅地には、白・紅・浅葱・紺・萌黄等の絵緯で菊折枝、花菱亀甲、笹葉などを折りだし、浅葱地には、紅地と同色の絵緯をもって、大内菱文様を織り出している。紅地の文様は、菊折枝、花菱亀甲、笹葉などを方形に組み合わせて一単位としてものを一幅あたりに二窠間ずつ配置し、上下では左右に反転させた文様構成である。
     袖については、左袖は袖口側および袖底に、右袖は袖付け側および袖底に約8㎝幅の別裂(共裂か)を継ぎ足して袖幅を出し、一部刺繍を交え、同文様を表している。
  • 前丈135.0 後丈131.5 裄66.5 前身幅35.5 後身幅35.5
    袖幅31.0 袖丈61.5 袖口22.0 
    衽幅21.5 衽下り12.5 襟肩明8.5 襟幅13.5 襟下51.0 (㎝)
  • 1領
  • 重文指定年月日:20060609
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 厳島神社
  • 国宝・重要文化財(美術品)

厳島神社における初期の能装束として製作されたと考えられる能装束唐織の一つで、紅地と浅葱地を段違いに仕立てた段替りの意匠構成をとる。全体に紅を基調とし、文様を表す多彩で柔らかみのある絵緯(えぬき)など、桃山時代の能装束唐織の特徴をよく示す優品である。

能装束 紅浅葱地菊笹大内菱文様段替唐織

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