色絵雌雉香炉〈仁清作/〉 いろえめすきじこうろ〈にんせいさく〉

工芸品 / 江戸

  • 仁清
  • 石川県
  • 江戸
  • 両脚を腹裏に納め、尾を高く斜めに張り、頭を後ろに曲げて羽繕いする雉を象り、背部に半円状の煙出し四孔をあけて薫炉に仕立てている。頸から上と背、腹および尾部を継ぎ合わせて形造り、翼は薄肉彫り条に刀を加えて表す。わずかに黄味を帯びた白色の素地は堅く焼き締まり、それに白釉をかけ、底裏は露胎である。白釉の上から濃淡のある銀彩で羽毛を表し、頭と脚には銀彩を施さず、頭部の頬は赤地に白抜きを行った上に金彩を点じ、また眼は金彩のまわりを緑色で縁取っている。くちばしと脚は白釉のままとする。
    底裏の腹の前部に「仁清」の行書体幕印を捺す。
  • 頭高16.4 長37.5 (㎝)
  • 1合
  • 石川県立美術館 石川県金沢市出羽町2-1
  • 重文指定年月日:19650529
    国宝指定年月日:
    登録年月日:
  • 石川県
  • 国宝・重要文化財(美術品)

江戸時代、京都の名陶工として有名な野々村仁清の作で、これと同様式のものに石川県美術館所蔵の国宝色絵雉【きじ】香炉がある。それが雄をかたどり、色彩もはなやかなのに比して、これはやや地味な色彩で表現されているので雌雉とみとめられ、加賀前田家の家老横山家に伝えられたものという。

色絵雌雉香炉〈仁清作/〉 いろえめすきじこうろ〈にんせいさく〉

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