歴史資料/書跡・典籍/古文書 文書・書籍 / 奈良
本経は、奥書によれば、天平2年(730)3月上旬に書写を始めた大般若経6百巻のうちの1巻で、写経者は平城京右京7条2坊の黄君満侶であることがわかる。官営の写経所以外で書写された数少ないもので、奈良朝写経のありようが窺える貴重な遺品である。巻末にみえる朱書の「句切了、永恩」は、興福寺僧永恩が貞永年間(1232~1233)に本文の句切りを朱点で加えたことを示している。
大般若波羅蜜多経巻第五百二十二
大般若波羅蜜多経巻第五百十四
紙本墨書大般若経巻第二百七