茶の湯釜(肌づくり) ちゃのゆがま(はだづくり)

工芸技術 金工

  • 選定年月日:19730327
  • 記録作成等の措置を講ずべき無形文化財

わが国の鋳鉄製湯釜の起源は、中国(漢代)系、朝鮮(新羅代)系の〓【さがり】に求められている。鎌倉朝の宋風喫茶趣味の伝来以後、茶道の礼式が確立され、「芦屋」、「天命」と呼ぶ茶の湯釜の二大様式が誕生した。室町期には、製作地(筑前芦屋、下野天命)の衰滅とともに鋳物師の大半が各地に四散した。京都三条に定着した工人達は「芦屋」、「天命」の作風を踏まえて、独自で新しい「京釜」の流れを興している。江戸期以降、茶人の好みや需要の変化に伴い、従来固定的であった技法に種々の工夫が加えられ、作域は複雑多岐にわたった。これら釜作の変遷の足跡は、釜のみどころである「釜型」、「鐶付【かんつき】」、「鉄味【かなあじ】」、「釜肌」等に残されている。

茶の湯釜(肌づくり)

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