鶉図 うずらず

絵画 / 

  • 伝 李安忠
  • りあんちゅう
  • 中国
  • 南宋時代
  • 絹本着色
  • 縦24.4㎝ 横27.8㎝
  • 一幅
  • 東京都港区南青山6-5-1
  • 根津美術館
  • 国宝

赤い実のなった枸杞(くこ)や穂のついた雄日芝(おひしば)が生えるなか、1羽の鶉が歩む姿を描く。鶉は、精緻な羽描きによって量感豊かに表現されている。わずかに俯瞰(ふかん)視されることで、鶉の運動感や空間の奥行きが強められている。花鳥画を得意とした南宋の画院画家・李安忠筆の伝承の由来は不明であるが、その実在感に富んだ表現は、本作品を宋代花鳥画の名品たらしめている。足利義教(よしのり)の鑑蔵印「雑華室印(ざっけしついん)」が捺されており、同じく足利将軍家に蔵され、菊を配したなかに鶉を描く別の1幅とともに対幅をなしていたことが知られる。

鶉図 うずらず
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