トネールの白い川 とねーるのしろいかわ

  • 三岸節子  (1905-1999)
  • みぎし・せつこ
  • 昭和55年 / 1980年
  • 油彩・キャンバス
  • 130.0×97.0cm
  • 1
  • 一宮市三岸節子記念美術館

画面右下に署名:S.MigiSHi
裏面に画題・署名・年記・場所:トネールの白い川 三岸節子 昭和五十五年一月 ヴェロンにて
フランス北東部、ブルゴーニュ地方に位置するトネールという町で描かれた作品である。作者が好んだ白色を中心に、全体がモノクロのやわらかな色調でまとめられている。水面にその姿を映し出す石造りの家々というモチーフは、水の都ヴェネチアを描いた作品など、作者の風景画にしばしば見られる。フランスで描かれた作品の中でもとりわけ色使いが穏やかで繊細であるが、石畳の黒い色調で下部を支えて、どっしりとした安定感を出しているところには、作者の特徴を感じる。ブルゴーニュに移住し、静かな環境の中でじっくりと風景を見つめることで、深い色彩による豊かな作品の数々が生み出された。

トネールの白い川 とねーるのしろいかわ
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