銅製聖観音懸仏(羽黒権現御正体)
どうせいしょうかんのんかけぼとけ(はぐろごんげんみしょうたい)
工芸品 その他 / 室町
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不明
- 山形県
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室町中期 / 1450
- 木製の鏡胎を動性の鏡板で覆い、その表面に本地仏を貼り付ける通形の懸仏。
鏡胎は木製で上下二材製。覆輪を付ける。両肩に獅嚙座(向かって右は後補)。鏡面は内外2区に分ける。外区は(花―三鈷杵―花)を交互に配す。内区は中央に蓮台に座す聖観音像を配する。像は髻、天冠台(列弁帯)を表し、左手屈臂して胸前で持物(現状欠失)を執り、右手屈臂して膝上で五指を伸ばす。条帛を付け、右肩に天衣を見せる。蓮台に座主。上方に花形の天蓋(垂飾付き)、左右に水瓶(各茎をつけた花6本及び葉を差し込む)を配す。鏡面に光背(頭光、身光、外縁部)を表す。蓮台以下に水波文を表す。
像は蓮台を含めて一材製貼り付け。天蓋一材製。垂飾別材製。水瓶は各一材製、釘打ち。花、茎は各別材製。葉は各別材製、光背、水波文は打ち出し。
- 外径30.0㎝(上下)
- 1面
- 山形市七日町1-4-12
- 山形市指定
指定年月日:20191002
- 宗教法人 慈光明院
- 有形文化財(美術工芸品)
本懸仏は宝徳2年(1450)に羽黒権現の本地仏として制作されたものである。