黒紅綸子地菊水文様小袖
くろべにりんずじきくすいもんようこそで
工芸品 染織
- 千葉県
-
江戸
- 表は紗綾形に蘭菊折枝散文を織り出した黒紅綸子地、裏は紅平絹を用い、間に薄綿を入れた袷仕立ての小袖である。表の綸子地は絞りで黒紅、紅、藍に染め分け、その上に刺繍を施す。絞り文様は紅鹿の子で菊、藍鹿の子で流水を表す。その周辺には色糸による菊と、金糸による波頭を刺繍で表す(一部後補)。菊は平繍、留繍、強撚糸による片繍の技法を用い(一部後補補)、波頭は駒繍の技法を用いる。金の加飾に摺箔と刺繍を用い、流水の輪郭には所々に金摺箔が残る。
- 身丈154.5 裄64.0 前幅 30.6 後幅33.0 袖丈 39.3 袖幅29.0 衽幅13.3 衽下り22.4 襟幅12.0 襟下83.5 襟肩あき8.0 (cm)
- 1領
- 千葉県佐倉市城内町117
- 重文指定年月日:20170915
国宝指定年月日:
登録年月日:
- 大学共同利用機関法人人間文化研究機構
- 国宝・重要文化財(美術品)
万治~寛文年間(1658~73)を中心に 流行した寛文小袖である。その特徴は、背 面の文様構成が、左肩から右腰を経て弧を描くように配置されていることにある。 絞りと刺繍を併用しており、寛文小袖の中 でも典型的な様相を示す作品である。