玄知の下横穴墓墓群1号墓出土遺物 げんちのしたよこあなぼぐんいちごうぼしゅつどいぶつ

考古資料 土器・土製品類

  • 不明
  • 飛鳥
  • 須恵器堤瓶、土師器甕
  • 3点
  • 睦沢町指定
    指定年月日:20170413
  • 有形文化財(美術工芸品)

横穴墓とは山の斜面などに横穴を掘って墓としたもので、6~7世紀にかけて九州から東北南部までの範囲で造られた。千葉県では北総や君津郡・安房郡・夷隅郡の台地片縁部にも分布しているが、長生郡には特に多くの横穴墓が分布する。横穴墓には、入口から奥に入る羨道と呼ばれる部分と、その奥に遺体のある玄室という部屋がある。長生郡に分布する横穴墓には羨道と玄室のあいだに比較的高い壇が造られていることから、高壇式と呼ばれるものが多い
 この玄知の下横穴墓群1号横穴墓は寺崎地区の「やすらぎの森」に所在し、東斜面部の最北部で東に向いて開口している。玄室の平面形は南北に長い長方形で、東西2.3m×南北3.1m。埋葬施設は左右に棺床(かんしょう)と呼ばれる棺(ひつぎ)を置いた場所がある。壁ぞいには排水溝がめぐり、羨道部へ排出されるようになっている。玄室は天井部から下る壁の形から「ドーム型」と呼ばれる形状で、玄室と羨道部には1.6mの垂直に立ち上がる高壇があり、典型的な高壇横穴墓である。この高壇部の下から出土した須恵器堤瓶1点、土師器甕2点から、この遺跡が7世紀前葉の時代と推測できた。

玄知の下横穴墓墓群1号墓出土遺物

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