柳燕図 りゅうえんず

東洋画(日本画を除く) 絵画 /  

  • 伝牧谿筆
  • もっけい
  • 南宋-元 / 13世紀
  • 縦87.6 横43.9
  • 一幅
  • 重文

 雨滴をふくんだ数条の柳の小枝に風が吹きわたり、飛沫がとびちる。たちさわぎながら枝にしがみつく二羽の燕と、風に向かって飛び去る一羽の燕。鋭い自然観照によって把握された密度の濃い描写には、実存感がみごとに表現されている。牧谿は中国南宋時代末期の蜀出身の禅僧で、諱は法常、牧谿は号である。中国での評価はあまり高くないが、我が国では「和尚の絵」と呼ばれ、室町時代に珍重され、画人の手本としても多大な影響を与えた。五代将軍綱吉が元禄十一年(一六九八)三月十八日、尾張家麹町邸に御成の際に、二代光友が拝領した。

柳燕図 りゅうえんず

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