『法華経』如来寿量品の断簡二紙四十七行と、『大智度論』巻第七の断簡五紙九十四行を一巻に表装したもの。いずれも鳩摩羅什(三五〇~四〇九)の翻訳であるが、隷意を湛えた雄渾な字姿や、佛、我、与などの古字により、五世紀前半の書写と考えられる。翻訳より余り時を隔てずに書写された貴重な写本。大谷探検隊による将来品であり、『西域考古図譜』にも掲載される。
摩訶般若波羅蜜優波提舎般若波羅蜜品巻第二十七
妙法蓮華経法師品第十
大智度経論巻第六十九